日別アーカイブ: 2014年8月27日

「今夜、すべてのバーで」  Book*Book vol.019

みなさまはじめまして、鈴木悠平と申します。

隣駅の阿佐ヶ谷に住んでいて、カフェクロスポイントは徒歩圏内です。
塾講師やら文章書きやら調査研究やらの仕事をしています。何屋か分かりませんね。浮浪者稼業。

クロスポイントさんとのご縁は、
OCICA(オシカ)というアクセサリーを店頭に置いていただいたこと。
http://www.ocica.jp/

OCICA

かわいいでしょー。鹿の角と漁網で作ったネックレスとピアスです。
宮城県石巻市、牡鹿半島の浜のおかあちゃんたちが作ってるんです、これ。
震災後に地元の人たちの新しい仕事を作ろうってことで始めたプロジェクトなんです。
そう、アクセサリー屋さんだったこともあります。ますます何屋か分かりませんね。

さてさて、あんまり自己紹介が長くなってもあれなので…Book*Bookの話。
僕もバトンをいただきまして、本をお店に置いていただいてます。
今日はその中から一冊をご紹介。
中島らもの『今夜、すべてのバーで』という小説です。
アル中で入院した主人公の小島容(いるる)の物語なんですが、
なぜ一冊目にこれを選んだかというと、
これを書いている今現在、僕が二日酔いだからです。
頭痛い…
いや、さすがにアル中ではないですけど。

らもさん自身がアル中だったこともあり、容の素行や心理描写がまぁリアルです。
これ以上飲んだら死ぬぞっていう、洒落にならないレベルで身体を壊しているわけですが、
夢と現、入院生活と過去の放蕩を往きつ戻りつしながらの語られる容の素行は完全にダメな
アル中男ですが、どこか憎めない、不思議な魅力があります。

病院内の隣人たちも個性豊かです。殺したって死なないぐらいに元気で下品で喧しい「三婆」達、
肝硬変になってもなお霊安室でこっそり薬用アルコールを飲む福来、チンパンジーそっくりの西浦翁、
「病気の博覧会」綾瀬少年、大柄髭面でぶっきらぼうの赤河医師…なんだか動物園みたいな病院。

外界よりもちょっと”死”に近い空間である病院を、白のドレスとハイヒールで切り裂いて、
”生”の激しさを湛えながら登場するのが、ヒロインの天道寺さやかです。いいオンナなんすよ。

生と死の境界線で織り成される人間関係。
飛び越える人、踏みとどまる人。
傍らにはアルコール。

面白いです。気持よく酔えます。

「カフェ」で勧める本じゃないですね。

でもオススメです。

今夜、すベてのバーで (講談社文庫)

今夜、すベてのバーで (講談社文庫)

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